「なにわ花だより」は、なにわ花市場の月刊誌
なにわ花だよりはこちらで見ることができます。
花市場の各担当さんが、今月の入荷状況などを説明されています。
そのなかから当店でよく使う花をピックアップして記事をご紹介。
JA高千穂地区 あまてらす ラナンキュラスのこと
高千穂は宮崎県北端部、九州山地の中ほどで標高200~600Mの高冷地にある。高千穂ではスイートピーの栽培が主流だったが、スイートピー以外の花を栽培しようと、曇天の影響を受けにくく、涼しい環境でも栽培できる花。ということで2013年からラナンキュラスの生産を開始。
ラナンキュラスは育成環境にとても左右されやすい花。「あまてらすラナンキュラス」は冷涼な気候をいかして、日照はありながら寒くさせる環境を徹底した栽培をしている。
高千穂は標高が高いため、日中はハウス内の温度があげすぎないようにしている。遮光カーテンを使用→直射日光を避け、ハウスの窓を全開→ハウス内を冷やす→湿気がこもらないようにする→開花を抑制させている。
日照がありながら寒い環境にする→花弁の枚数が増えて花弁が厚くなる→開花した際中心がぎっしりと詰まったボリューム感のあるラナンキュラスになる。さらに花首に栄養を蓄えさることもできる→茎が空洞化することなく→固く締まった作りになる。
「あまてらすラナンキュラス」の最大のこだわり「ボリュームがあり非常に折れにくい、丈夫なラナンキュラス」を作ることができる。
ラナンキュラスは壊疽性のウイルスにかかりやすい花であるため、「あまてらすラナンキュラス」はウイルス病の管理を徹底している。
収穫の際、熱ハサミを使用している。熱ハサミはハサミ自体に熱を持っていて熱で樹液を固めて他の株に移らないようにしている。二次感染を防ぐため、ハサミを変えることもしている。
「あまてらすラナンキュラス」は選別も徹底。注意していることは
検査の際、少しでもおかしいと思った物は品質の良いものと混ぜないでランクを下げて出荷している。こういった生産者の努力のもと高品質な「あまてらすラナンキュラス」が出荷されている
「あまてらすラナンキュラス」は全部で61品種を栽培、新品種の育成にも力を入れている。オリジナル品種「リナシリーズ」「ちほシリーズ」がある。中でもリナローズとちほのワインはオススメ品種。
ラナンキュラスの出荷は3月末でほぼ終了となりました。
3月の切り花見通し
「彼岸向けの品目や春の草花ともに今のところ生育は順調」
アリストロメリア
先月中旬から日照も良く暖かくなってきたため、今年の新品種もも含めて月を通して潤沢な入荷見込み
【当店感想】
春だけでてくるオリジナル品種のものは、色もちょっと変わったものが多くとても素敵です。
スナップ
各産地で2番花が切り始まり上旬から入荷量が増加
【当店感想】
茎が太くてとても長持ちしました
ストック
各産地とも冷え込みの影響でしばらくまとまった入荷は見込めません。
【当店感想】
ストックは今年なずっと価格高めで推移してました。3月中ごろからは気温が急に高くなったため使いづらくなった。
カラー
色ものは引き続き入荷の少ない状況は変わりません。
【当店感想】
カラーは、白色、その他の色ともに例年に比べるとても少ないです。
ラナンキュラス
年明けからの低温と低日照の影響で生育がの遅れていたものが上旬から出初め、潤沢な入荷が見込まれる。
【当店感想】
ラナンキュラスは品質のいいもの多いです!
桜
奈良県の啓翁桜の入荷がピーク
枝物
上中旬に福島県産雪柳「雪うさぎ」の入荷が増加。中旬以降「スノーボール」の入荷が始まる。下旬から「百合樹」の入荷が始まる
【当店感想】
今年は気温の上下が激しいからか、雪柳・コデマリ・桜以外の春の枝物が少ない感じ。4月に入ってからでも、スノーボールは少ない。曜日によっては全然ない日もあり。
トルコキキョウ
国産は春出しのものが本格化。
【当店感想】
八重大輪系は増えてきた印象。
カーネーション
例年に比べ、12月~2月の寒さの影響で不安定な物量だった。3月上旬から集中すると考えられ入荷量は多い見通し。
【当店感想】
いつも母の日前、2月ごろから多く見かけるのに、例年に比べれば色、数量ともに少ない印象。
ガーベラ
生育は良く入荷量増加見通し。
【当店感想】
八重の品種はあまりガーベラっぽくなく使いやすい。今の時期の日持ちはとてもいい。
チューリップ
生育遅れが回復し非常にバラエティーに富んだ品種構成。上中旬にかけて入荷のピーク。
【当店感想】
3月中旬に気温がとても高い日が続いたため一気に使いづらくなってしまった。残念。
バラ
国産は上旬から増加傾向、下旬に向けても安定入荷見込み。
【当店感想】
ラナンキュラスが使える間、バラの使用は減っています。
ワイルドフラワー
南アフリカ産のプロテア系は増加傾向。バーゼリア・ブルニアは安定入荷見込み。オーストラリアのリューカデンドロは上旬から出荷が始まる。バンクシアは安定出荷見込み。
鉄砲百合
全国的に作付け量が減少しやや品薄見込み。
洋蘭類
シンビジウムは3月からは入荷量増加の見込み。春品種は花立ちが少ないため例年より少ない見通し。L/Mサイズが中心となる。
胡蝶蘭国産は入荷数量増加傾向で安定出荷見込み。